アルコール中毒になった父親は幻覚や妄想にとりつかれ異常な行動をとるようになった。
母や祖母、私は毎日ないた。
私は神様に祈った。
「どうかどこかへ連れて行ってください」
毎日ねがった。
「誰かたすけて!」
毎日おもった。
「お父さんなんかいなくなればいいのに!」
毎日お酒のニオイをかぎながら念じた。
酒とタバコのにおいが入り混じる独特のニオイは今でも苦手だ。
ある日父が母を責めた
「お前はオレを警察へ連れて行くつもりだろう!!」
頭ごなしに怒鳴りつけた。
母が働いているから自分は酒が飲めているとも知らずに。
当然濡れ衣である。
たかがアル中が警察に連れて行かれるわけがない。
激しい言い争いが続いた。
母は家を飛び出した。
私も母を追いかけた。
母が居なくなったら私がいる意味がないからだ。
忘れれない。
ちょうど月が出ていた夜だった。
私と母は抱き合って泣いた。
そのときになってやっと気づいた。
私がこの世で一番大切だった家庭は壊れたのだと。
もう2度とこの世にもどることはないのだと。
その夜私は手首にカミソリをあてた。
痛かった。
この痛みだけが私の存在意義のような気がした。
次にツメで手首の肉をつかみ思いっきり引きちぎった。
見たこともないような傷が残った。
今思えば父親へのささやかな復讐だったのかもしれない。
「きづいてよ!誰か気づいて助けてよ!!」
そう思いながら学校に行った。
当然誰にも相談できることではない。
母からも口止めをされていたし小さい町ではこのような噂は命取りだ。
近所のおばさんがここぞとばかりに質問してくる
「お父さん最近見かけないけどどうしてるの?」
母からは情報を聞きにくいと悟ったから子供の私から聞き出すつもりなのだろう。
オトウサンノシンパイナンカシテナイクセニ!
ソンナニヒトノフコウガオモシロイノカ!
私は笑顔で答えた。
「この間のヤケドがまだ長引いていて療養中なんです。今は我が家の天井直してくれてますよ。」
あのころの私は全てが敵に見えた。
ここから母と逃げ出したかった。
母や祖母、私は毎日ないた。
私は神様に祈った。
「どうかどこかへ連れて行ってください」
毎日ねがった。
「誰かたすけて!」
毎日おもった。
「お父さんなんかいなくなればいいのに!」
毎日お酒のニオイをかぎながら念じた。
酒とタバコのにおいが入り混じる独特のニオイは今でも苦手だ。
ある日父が母を責めた
「お前はオレを警察へ連れて行くつもりだろう!!」
頭ごなしに怒鳴りつけた。
母が働いているから自分は酒が飲めているとも知らずに。
当然濡れ衣である。
たかがアル中が警察に連れて行かれるわけがない。
激しい言い争いが続いた。
母は家を飛び出した。
私も母を追いかけた。
母が居なくなったら私がいる意味がないからだ。
忘れれない。
ちょうど月が出ていた夜だった。
私と母は抱き合って泣いた。
そのときになってやっと気づいた。
私がこの世で一番大切だった家庭は壊れたのだと。
もう2度とこの世にもどることはないのだと。
その夜私は手首にカミソリをあてた。
痛かった。
この痛みだけが私の存在意義のような気がした。
次にツメで手首の肉をつかみ思いっきり引きちぎった。
見たこともないような傷が残った。
今思えば父親へのささやかな復讐だったのかもしれない。
「きづいてよ!誰か気づいて助けてよ!!」
そう思いながら学校に行った。
当然誰にも相談できることではない。
母からも口止めをされていたし小さい町ではこのような噂は命取りだ。
近所のおばさんがここぞとばかりに質問してくる
「お父さん最近見かけないけどどうしてるの?」
母からは情報を聞きにくいと悟ったから子供の私から聞き出すつもりなのだろう。
オトウサンノシンパイナンカシテナイクセニ!
ソンナニヒトノフコウガオモシロイノカ!
私は笑顔で答えた。
「この間のヤケドがまだ長引いていて療養中なんです。今は我が家の天井直してくれてますよ。」
あのころの私は全てが敵に見えた。
ここから母と逃げ出したかった。
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